エンボディチェア(Embody Chair)を分解掃除

Diary

概要

1年前にEmbody Chairをアイリスオーヤマのリンサーで掃除しました。しかしながら、リンサーを5回ぐらい繰り返しても吸い取れる洗浄液が一向にきれいになりませんでした。

ちなみに、最近のエンボディチェアのリテール価格は、26万5,100円!高い!

13年前ぐらいに15万円で買ったので、月で割ると1000円ぐらいですね。ほんと良い買い物でした。長持ちする物は、日割りで考えると長く使ったほうが安くなるから早く買ったほうが良いですね。現時点の状態で中古で売っても数万円の値はつくはずですし。

今回の目的

唐突に、もっと踏み込んでファブリックを掃除したくなりました。

ここ数年は、樹脂と樹脂がこすれてキュッキュッというかキシキシといったノイズが鳴ります。特に椅子から立ち上がるときや座ったときです。経年劣化の症状かと思います。このノイズは、シリコンスプレーを塗布すれば解決できるという算段があるのである程度分解して樹脂の摩擦があるところにシリコンスプレーを塗布したいと思います。

12年間の製品保証も切れているし、壊れても諦めが付きます。

調査

HarmanMiller社のオフィシャルが提供しているEmbody Chair向けのクリーニングというサービスがありますが、2万円ぐらいかかります。

これはオーバーホールではなくて、ファブリック(布)の掃除だけのようです。ようするに、前回やったリンサーでの掃除と同じようなことになります。

アーロンチェアーにはオーバーホールがあるのですが、Embody Chairにはありません。個人的な予想ですが、アーロンチェアは金属部品が多いのでグリスアップである程度性能をもとに戻せる部分が多いとおもいますが、Embodychairは樹脂がほとんどなので経年劣化した部品は交換せざる負えなくて、結局はコストが高くなることがわかっているからかと予想します。

「Embody Chair 分解」といったキーワードで検索しても事例は見つかりませんでした。

リサイクルで捨てるときの分解説明書

そして、英語でも文献を探していたらこちらのドキュメントを見つけました。

ゴミとしてEmbody Chairを捨てるときの分解方法のドキュメントです。このPDFはめちゃくちゃ重要で、Embody Chairを解体(分解ではない)するときの手順が事細かに書かれています。

捨てるための手順なので、ニッパーで切る部分が書いてありますが、そのような不可逆な行程は絶対にやらないようにしましょう。

作業説明

分解

座面のシートの、裏側にフックで留まっているだけなので、フックを外します。ホコリがドバっと落ちてきました。

座面の側面と、椅子本体は樹脂のボタンのようなクリップで留まっているので上に少しずつ引き上げれば外れます。

根本は、背面のところに挟まっているので、一旦ここまでです。ホコリのたまり方がやばいです

次に、背面を外します。

写真には撮り忘れましたが、右に伸びているランバーサポートの強度を調整するネジを思いっきり引っ張って抜きます。

その後、T40のトルクスドライバーで4箇所ネジを緩めます。これらのネジは結構強いトルクで締まっています。インパクトドライバーでも10回ぐらいインパクトを与えないと緩みませんでした。

背面と座面を固定するネジ2本

ランバーサポートのネジ2本

使ったインパクトドライバーのビット

使ったインパクトドライバー

こんな感じで背面が外れます。下の隙間に大量にホコリが溜まっています。

背面は、フレームから外せないのでここまでしか分解できません。

解体の手順書では、プラスチックの部分をニッパーで切断していました。

座面の両端についている、クリップの位置を覚えておきましょう。この部品だけ小さいし、ドコにどうやってハマるか分かりづらいです。

ここまで分割できれば、小さい車での輸送もできそうです。

座面のファブリックも外れます。

裏面が黒い汚れで模様が付いています。。。

座面の樹脂もとても汚れています。

基本的には油汚れのはずなので、ブリーズクリアを10倍程度に薄めた溶液を付けて拭き取りました。

クリーニング

事前の荒い汚れをお湯で落とします。

付いている汚れは皮脂などの油汚れが多いので熱いお湯で流します。

また、本体を温めておくことでオキシ漬けした溶液の温度が下がらないようにしています。

風呂にお湯を溜めます。オキシ漬けをするためには40〜50度が適温らしいので給湯器の最大温度である55度で給湯します。

順番としては、座面のファブリックを下に敷いて、その上に背面を載せます。

お湯を入れるだけで少し黒い液体がでてきます。。。

そして、オキシクリーンを適当に2杯入れました。

すぐに泡立ってきます。そして、お湯が茶色っぽく変化します。

溶液が隅々まで行き渡るように少し前後に揺らしたりしてかき混ぜます。

30分ぐらい経過した状態がこちら。

泡が無くなり、溶液がより一層黒くなりました。この後、衣類用洗剤でも洗おうかなと思いましたが、OXI CLEANのほうが強力であると思うのでやめました。布に洗濯用洗剤の良い匂いを付けたいのならばやるのが良いと思いますが、私は不要だと思ったのでやめました。

お湯を流した後の風呂の底には砂みたいなものがたくさんありました。屋内でしか使っていないのに謎です。

このあとは、日陰でまる1日干しました。

本体側の掃除

もう少し分解できるところがあるので掃除します。

座面の前部分を一番前に引き出して、重なっている部分を外すと少し外れるのでホコリが溜まっているところと樹脂の重なっている部分を掃除できます。

こちらも、雑巾が真っ黒になりました。こちらもブリーズクリアの溶液を付けて拭き取りました。

拭いた後は、樹脂の重なる部分にシリコンスプレーを塗布しました。

最後に、座面などの座ったときに「ぎゅぎゅっ」とうるさいきしみ音が鳴る部分にシリコンスプレーを塗布してなじませました。

あとは、元通りに組み立てて完了です。

まとめ

  • ホコリが溜まっていた部分を綺麗に掃除できて大満足です。
  • これでEmbody Chairのメンテナンスを自分でやれそうです。
  • Embody Chairを分解してみて思いましたが、設計がよく考えられているし素材の使い方も上手です。20年近く毎日使っても大きな問題が一度も起きていないのは素晴らしいです。
  • ギシギシと鳴っていた異音が無くなりました。

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