概要
約10年お仕事、プライベート面で関わりのあった和田氏から直接学んだことは私の価値観に大きく影響しているのでここにまとめておきます。
数々の名言を発していたので、忘れないためにも書いておきます。名言は本質を捉えた人がそれをわかりやすく流布ためには最高のツールだと感じました。
名言
これらの名言から、和田氏がDXを重視し、業界の変革を積極的に推進してきた姿勢がうかがえます。特に、「変革に挑戦しないことこそリスク」という言葉は、和田氏の経営哲学を象徴するものと言えるでしょう。
1.「異業種とも連携し、革新起こす」
2.「電力・ガス全面自由化をチャンスととらえて、価格とサービスの両面で業界に革新をもたらしたい」
3.「多様な関係者が知恵を持ち寄ることにより、これまでになかったサービスが可能になる」
4.「画一的・標準的ではない、新たなサービスが求められている」
5.「変革に挑戦しないことこそリスク」
6.「同じ成功は繰り返さない」
7.「リスクを取ったものだけがイノベーション創出のスタートラインにつける」
8.「今まで通りを一生懸命やるのはリスクをとらない“なまけ癖”」
9.「テクノロジーを駆使できない企業は容赦なく淘汰される時代がやってくる」
10.「デジタル変革(DX)を避けることはできない」
11.「電気とガスをセットにして、エネルギー版のスマートシティを実現したい」
12.「最前線の営業が効率的に動けるようにするためにデジタル技術はあるべきだ」
13.「いずれ日本もガスと電気の垣根がなくなると確信した」
14.「ガス会社からエネルギーソリューション事業へ突き進む改革の現在地」
15.「エネルギーの小売事業から、DXを軸にエネルギーの最適利用を提案する『エネルギーソリューション事業』への転換を進める」
16.「AIによってコミュニティ全体のエネルギー利用を最適化する『スマートシティ構想NICIGAS 3.0』を目指している」
17.「Web3.0時代のエネルギーソリューションを提供できる入口に立ったところといえる」
18.「(前略)スマートフォンでユーザーの家のメーターのQRコードを読み込むと、クラウドのデータセンターに飛んで、検針、伝票処理、集計などがリアルタイムにできる」
19.「レポートを即座に自動で作ってくれるので、会議の回数が格段に減った」
20.「デスクトップは、結果を閲覧するだけ」
タイムライン
- 1952: 和田眞治氏、島根県生まれ。
- 1977: 和田眞治氏、日本瓦斯(ニチガス)に入社。
- 1986 (頃): 和田氏、アメリカのエネルギー市場を調査中に、エネルギー自由化の進展に気づき、日本でも同様の傾向を予測。
- 1997: 日本でLPガス市場の自由化が開始。和田氏率いるニチガスは、積極的な価格引き下げ戦略を採用し、業界内で「暴れん坊」と呼ばれる。
- 2000年代初頭: ニチガスは基幹システムの刷新に向けた準備を開始。エネルギー自由化の動向により、システムに対するより複雑でリアルタイムな要求が発生したため、その動きが加速する。
- 2005: 和田眞治氏、日本瓦斯の社長に就任。物流改革と業務のクラウド化に注力。
- 2008: ニチガス、フルクラウド型の基幹システムへの刷新に着手。マイクロサービスアーキテクチャとAPI戦略を採用。
- 2015年10月: 東京電力(TEPCO)とニチガスが業務提携を発表。
- 2015年12月上旬: 和田氏と小早川智明氏(東京電力エナジーパートナー社長)が合弁会社設立の方向性を確認するために会談。
- 2015年12月下旬: 和田氏、出資比率に関する意見の相違から、東京電力との合弁計画から撤退。
- 2016 (頃): ガス小売自由化を翌年に控え、和田眞治氏への初のインタビューが実施される。ニチガスが主要なプレーヤーとして期待されている。
- 2016年5月: ニチガス、都市ガスの供給元を東京ガスから東京電力エナジーパートナーに切り替えると発表。東京電力との当初の合弁計画は崩壊。
- 2019年3月: ニチガスの社長として和田氏がガートナーのサミットで、同社のフルクラウドベースのシステム刷新について、またDXのためにレガシーシステムを破棄することの重要性について講演。
- 2021: ニチガス、経済産業省と東京証券取引所が選定する「DX銘柄」を6年連続で受賞。
- 2022年5月: 和田氏が日本瓦斯の社長を退任し、会長に就任。柏谷邦彦氏が新社長に就任。東京電力の吉田恵一氏が代表取締役に就任。
- 2022: ニチガス、「DXグランプリ2022」を受賞。
- 2023年1月: 「NICIGAS 3.0」計画に関する記事が発表される。ニチガスはエネルギー小売事業から、DXに焦点を当てた「エネルギーソリューション事業」へと移行している。
- 2024年1月: 和田氏が、企業が淘汰されないためには新技術を活用する必要があるという自身の見解や、エネルギーを基盤としたスマートシティに関するニチガスの計画について議論。
- 2024年12月29日: 和田眞治氏、72歳で逝去。
- 2025年2月10日: 和田氏の死去が報道される。
登場人物
- 和田眞治(わだ しんじ): 1952年、島根県出身。日本瓦斯(ニチガス)の会長であり、2005年から2022年まで社長を務めた。1977年に入社。ニチガスにおけるDX、物流改革、クラウド化を推進し、同社をエネルギーソリューション企業へと転換させた功績がある。「同じ成功は繰り返さない」がモットー。2024年12月29日逝去。
- 柏谷邦彦(かしわや くにひこ): 日本瓦斯の現社長であり、2022年5月に和田眞治氏の後任として就任。以前はコーポレート本部長(代表取締役専務執行役員)を務めていた。
- 小早川智明(こばやかわ ともあき): 東京電力(TEPCO)エナジーパートナーの社長。和田眞治氏とニチガスとの当初の業務提携協議に関与したが、合弁計画は最終的に破棄された。
- 吉田恵一(よしだ けいいち): 2022年5月にニチガスの代表取締役に就任。以前は東京電力(TEPCO)に所属していた。
- 和田真二(わだ しんじ):(「真二」の漢字表記に注意)。ニチガスの和田眞治氏とは別人である。株式会社フィールドマネージメント・ヒューマンリソースのディレクターであり、組織開発と人事コンサルティングを専門とする。「伴走するマネジメント」という書籍を出版。
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